SPFショック(ウッドショック)木材流通に変化が!!

2021年05月06日

 アメリカの低金利住宅政策と中国の木材需要の増加に伴い、輸入材の価格高騰・日本への供給不足といった木材流通に大きな変化が起こっています。輸入材供給不足により、代替品として国産材への移行が始まっており国産材も価格高騰・品不足といった状況が発生しており、長期化しそうな傾向にあります。

 今後は、都度の価格改定・数量制限等も予測されますので、計画段階より弊社担当者にお問い合わせいただき、現状の状況確認をお願いいたします。


【日刊木材新聞(№1918号)より抜粋】

木材・建材の市況は海外産地の状況、国内の住宅需要、そして円安の要因が重なり、久しぶりの高騰局面を迎えている。産地価格・メーカーの値上げが需要家である住宅メーカーや工務店に受け入れられていくのか、値上げが進むことで代替資材への移行はあるのかなど、今後の動きが注目される。値上げを受け入れないと、資材の安定供給を受けるのは難しくなるため、ある程度の値上げを受け入れたうえで、コスト上昇分をどのように転嫁、吸収していくのかが連休明けの大きな焦点になる。

  木材関係では、米国の住宅市場の回復に起因する北米製材市況の高騰が2×4ランバーを中心に日本市場にも影響を与えており、SPFの第2・四半期のJグレードの価格は610㌦(C&F、1,000BM、ノミナル)、国内のコンポーネント会社の販売価格も第1・四半期比で1万円(㎥)以上値上がりしたことになり、圧倒的な価格競争力は急速に低下してきた。輸入材は為替の影響で全般にコスト高が進行している。需要面が堅調なこともあり、欧州材、欧州産構造用集成材、米松KD材平角などは軒並み1万円(㎥)幅で値上がりしており、構造材の価格帯が20~25%程度引き上がっている。価格の値上がりにより供給量が拡大し、相場を冷やすのが常だが、構造材関係はすぐに供給拡大できる品目が少なく、輸入材の値上がりが国産材製品にも波及してきている。特に代替が容易な柱、間柱の分野では杉とWウッドの競合が激しく、価格的なメリットがある杉への引き合いが増えている。